月の砂漠をホーリーボルト

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役不足
  まんが史上のベストマッチは『はじめの一歩』のブライアン・ホークvs鷹村守のWBC世界ジュニアミドル級タイトルマッチだと思っている。

 連載中はまったく先の読めない展開で、勝敗の行方のみならず、鷹村の死または再起不能を予感させる伏線が散りばめられていたことから(当時のまんがの"文法"でいえば、いわゆる死亡フラグが立ちまくりだった)、年甲斐もなく興奮しながら数週間を過ごしたことを覚えている。
 Round391:魂の支柱での上半身裸の老人の大ゴマには鳥肌が立ったものだ。

 鷹村が勝利して世界王者になった週には、友人と「勝ったな」「勝ったね」と固い握手まで交わした。いいおっさん達が。


 この試合は、試合の前後に散りばめられたエピソード群も含めて大傑作だと考えている。が、ひとつだけ、細かい部分ではあるが残念な箇所が。

 試合直前、日本ボクシング界の精鋭たちが鷹村を激励するために終結するシーン。そこでの伊達英二(元WBA世界フェザー級1位)が鷹村にかけた言葉が残念だった。

 全員バカにされた気分なんだよ
 腹に据えかねている

 しかしくやしいがオレ達じゃ役不足なんだ

 お前だけが頼りだぜ!



 あーあ、やっちゃった。せっかくのいいシーンが台無しだ。役不足と力不足は混同されやすい言葉だし、作者の森川ジョージがまちがえて覚えていたとしてもしかたない。でも、ここは編集者が気づかないとだめでしょう。

 ネームのチェック時、入稿のための写植発注時、校正、総集編の入稿と校正、単行本の入稿と校正、単行本の増刷時のチェック、そして今回のテレビアニメ放送に合わせた総集編を編集する際のチェック。
 役不足を力不足に訂正するチャンスはいくらでもあったのに、みごとにすべてスルー。ザル校正。編集者の怠慢と言うしかない。



 でも、昨日放送されたアニメでのこのシーンでは、伊達のセリフがちゃんと「力不足」に修正されていた。アニメスタッフ、誉めてつかわす。












































































































































































































































































































 
| 日記 | 08:45 | comments(4) | trackbacks(0) |
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| - | 08:45 | - | - |
会長の「成功した者はすべからく皆努力しておる」と言う誤用も
「全て努力しておる」に直っていましたね。
しっかりチェックしているスタッフに拍手です。
| | 2009/05/20 11:34 AM |
「皆すべからく」は気付かなかったなあ。
すべからくは、必要があるって意味で、「すべて」じゃないんですね。
| | 2009/05/20 11:50 AM |
この回を読んだ時に自分も誤用に気づき、ここは役者不足だよな。
と反射的に思ったのですが、これも誤用だったんですねえ。
| バンドアパート | 2009/05/21 10:24 PM |
>バンドアパート
 まじめに答えてみます。
 まず、役者不足が誤用かといえば、けっしてまちがってはいないと思います。あのセリフは、伊達をはじめとした(ホークよりも軽い階級の)ボクサーたちが、ホークをぶっとばしてやりたいのに、それができるやつがいないから鷹村に思いを託す、というものです。作者が「役不足」で表そうとした思いには2通りの解釈があって、
1 おれたちではホークと戦ったとしてもとうていかなわない
2 おれたちは階級が違うからホークと戦う資格がない
 ですが、1の場合が力不足、2の場合だと役者不足が正しい表現になりそうです。
 ただし、役者不足は最近の造語のように思えます。もちろん言葉なんてどんどん作ってもよいものですから、「歴史の浅い言葉だから使わないほうがよい」なんてことはないですが。もうひとつ、役者不足という言葉を使う場合、当事者に近いボクサーや元ボクサーの口から発せられると違和感があるかも。ボクサーではない第三者(ボクシングファンとかトレーナーなど)が状況を嘆く発言であれば自然なセリフになりそうです。
 というわけで、あのシーンの修正案としては、実際に使われた「力不足」がもっとも適切だったと思います。
| ナゾベーム | 2009/05/22 12:38 AM |









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